親鴨会2024年3月メッセージ
『 共創と競争 』
　　　　　　　　親鴨会会長 内池 正名

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　ご案内しておりますように、今年の親鴨会総会は虎ノ門新本社にて開催します。私が入社した時の本社は永田町、そして六本木、箱崎から虎ノ門へと、本社オフィスは移転してきました。各時代のビジネスの進展や仕事の仕方の変化によってオフィスの考え方も新しい発想が取り入れられてきましたが、新本社で一番驚いたのが、社長もフリーアドレスとのこと。その挑戦し続ける姿に段々ついていけなくなっている自分に気付かされます。
　また、この数年IBM の現役の方々とお話をすると「共創」という言葉をよく耳にします。一社でシステム全体を作り、運用、利活用して行く時代ではなく、お客様や幅広いビジネス・パートナーとの知恵と技術の集約が必須の時代ということでしょう。
　ただ、団塊の世代の一員としては、1970 年代の競合他社(F/N/H)に対抗する「I 」という構図が脳裏に染みついており、「きょうそう」と聞くと「競争」という言葉が最初に思い浮かびます。
　昨年末に、歌手のKAN(木村和)さんの逝去がTV で報じられ、彼の最大のヒット曲「愛は勝つ」がバックに流れていました。1990 年にこの曲がリリースされた当時、一緒に仕事をしていた若手とカラオケに行くと、必ず誰かが歌っていました。歌詞は「愛は勝つ」ですが、われわれは「どんなに困難で くじけそうでも 信じることさ 必ず最後にI は勝つ」と大声で合唱していました。 今となっては思わず笑ってしまうような思い出ですが、苦労しながらも、前向きに生きていた時代でした。 　技術も社会も常に進化します。それにともないビジネス・モデルも働き方も進化して行くでしょう。それでも、振り返って見た時に、仕事を共にした仲間の顔や熱気を思い出せることが大切であり、幸せだと思っています。